いせ(読み)イセ(その他表記)hanging ratio

デジタル大辞泉 「いせ」の意味・読み・例文・類語

いせ

《動詞「いせる」の連用形から》裁縫技法の一。洋服袖山、たびのつま先などを縫うとき、長短2枚の布の長い方を縮めて丸みやふくらみを出すこと。

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精選版 日本国語大辞典 「いせ」の意味・読み・例文・類語

いせ

  1. 〘 名詞 〙 ( 下一段動詞「いせる」の連用形の名詞化 )
  2. 着物などを縫い合わせる時、長短二枚の長い方をちぢめて縫うこと。ぬいしめ。
    1. [初出の実例]「勢ひ其長い方を縮ませて合せて縫ふ様になります。斯くの如き縮ませを縮(イ)せを取ると申します」(出典:家庭袋物細工全書(1915)〈中村興湖・<著者>村井秋翠〉)
  3. 漁網を作る場合に、綱に対して網地をたるませてつけること。いさり。よせ。

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改訂新版 世界大百科事典 「いせ」の意味・わかりやすい解説

いせ
hanging ratio

網漁具を構成する際,網地を綱にとりつけるときにたるませる割合縮結(しゆつけつ)ともいう。網地の長さは網目を完全に引きのばした状態で測るので,網地を同じ長さの綱につけたのでは網の目が開かない。網地の長さ(N)から綱の長さ(R)を引いて,綱の長さで割ったもの(NR)/Rを外割(そとわり),網地の長さで割ったもの(NR)/Nを内割(うちわり)という。東北・北海道地方では外割を用いるが,一般には内割を用いる。一定量の網地で面積を最大にするには,網目を正方形にすればよい。この場合,網地の長さは綱の長さの\(\sqrt{2}\)倍が必要で,いせは外割で4割,内割で3割となる。いせが小さいと網目は横長のひし形に,いせが大きいと縦長のひし形になる。定置網垣網のように少ない網地で面積を広くしたいときは網目が正方形になるようないせにするが,刺網のように魚をからませるような場合は,網にゆとりを持たせるため,いせを大きくする。
漁網
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デジタル大辞泉プラス 「いせ」の解説

いせ

日本自衛隊護衛艦。ひゅうが型護衛艦の2番艦。ヘリコプター搭載護衛艦。2008年起工。2009年進水。2011年3月就役。定係港は呉。

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