鈴木長吉(読み)スズキチョウキチ

デジタル大辞泉 「鈴木長吉」の意味・読み・例文・類語

すずき‐ちょうきち〔‐チヤウキチ〕【鈴木長吉】

[1848~1919]鋳金家。帝室技芸員武蔵の人。本名嘉幸かこう長吉通称。岡野東竜斎に師事蝋型ろうがた技法にすぐれ、海外博覧会に出品して賞を受けた。

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改訂新版 世界大百科事典 「鈴木長吉」の意味・わかりやすい解説

鈴木長吉 (すずきちょうきち)
生没年:1848-1919(嘉永1-大正8)

鋳金家。武蔵国石井村(現,埼玉県坂戸市)に生まれる。名は嘉幸(かこう)。東京に住し岡野東竜斎に師事する。蠟型鋳造を得意とし,18歳のとき鋳物工場を自営。1874年起立工商会社創立に参画し,鋳金部主任となり活躍,96年には帝室技芸院会員となった。内外の博覧会に多くの作品を出品し,賞を数多く受ける。晩年養子を迎え金剛砥石商に転換代表作に《鷲置物》(東京国立博物館)などがある。
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朝日日本歴史人物事典 「鈴木長吉」の解説

鈴木長吉

没年:大正8(1919)
生年:嘉永1(1848)
明治時代の鋳金家。武蔵国石井村(埼玉県坂戸市)生まれ。本名は嘉幸。岡野東竜斎に師事し,蝋型鋳造を学び,明治7(1874)年起立工商会社の鋳造部の監督となり,29年帝室技芸員となった。内外の博覧会に出品し,明治18年にニュールンベルク万国金工博覧会に出品した「鷲」は,江戸時代の蝋型鋳物の伝統をよく伝えたもので,日本の鋳造技術の水準の高さを世界に示すとともに,国内の鋳金工芸界を活気づけることとなった。代表作に「銀製百寿花瓶」(宮内庁蔵),「波濤文水盤」(東京芸大蔵),「鷲置物」(東京国立博物館蔵)などがあるが,なかでも精緻で迫真的な動物鋳造に彼の真価が発揮されている。

(加島勝)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鈴木長吉」の解説

鈴木長吉 すずき-ちょうきち

鈴木嘉幸(すずき-かこう)

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