帝室技芸員(読み)テイシツギゲイイン

デジタル大辞泉 「帝室技芸員」の意味・読み・例文・類語

ていしつ‐ぎげいいん〔‐ギゲイヰン〕【帝室技芸員】

明治23年(1890)に定められた制度で、皇室の美術・工芸品の制作をした美術家。終生勅任待遇として年金を与えられた。昭和19年(1944)以後消滅。

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精選版 日本国語大辞典 「帝室技芸員」の意味・読み・例文・類語

ていしつ‐ぎげいいん‥ギゲイヰン【帝室技芸員】

  1. 〘 名詞 〙 旧制で、皇室の美術・工芸品に関する制作の御用を勤める美術・工芸家。勅任官待遇。
    1. [初出の実例]「帝室技芸員(テイシツギゲイヰン)を置かれし時軈て帝室文学者をも置かるべきを想像して聖代徳沢感泣せし文士ありき」(出典:緑蔭茗話(1890‐91)〈内田魯庵〉)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「帝室技芸員」の意味・わかりやすい解説

帝室技芸員
ていしつぎげいいん

1890年に,皇室による日本美術,工芸の保護奨励を目的として定められた「帝室技芸員制度」により任命された美術家。年金が給与され,制作を下命されることもあり,技術に関する諮問を受けることなどが定められた。人格技量ともにすぐれた者が任命され,美術家最高の栄誉と権威を示した。 1944年までに絵画 45名,彫刻7名,工芸 24名,建築2名,写真1名,計 79名が任命されたが,第2次世界大戦後この制度は廃止された。

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