かな‐むち【鉄鞭】
- 〘 名詞 〙
- ① 鉄製の鞭。
- ② 室町時代、走衆(はしりしゅう)が警護のために携帯した鉄棒。
鉄鞭②〈武用弁略〉
- [初出の実例]「日くれて御ちゃうちんまいり候へば、金鞭をとり手をさげて参候也。狼藉人の成敗は時によるべし」(出典:走衆故実(16C中か))
てつ‐べん【鉄鞭】
- 〘 名詞 〙
- ① 鉄製のむち。かなむち。
- [初出の実例]「鉄鞭(テツベン)に敵を招き」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉六)
- [その他の文献]〔宋史‐王珪伝〕
- ② きびしい制裁。
- [初出の実例]「直ちに是を桎梏して鉄鞭を加ふ」(出典:最暗黒之東京(1893)〈松原岩五郎〉二〇)
かな‐ぶち【鉄鞭】
- 〘 名詞 〙 =かなむち(鉄鞭)
- [初出の実例]「二しゃく八すんにかなぶちをうたせ、八かくにかどをたて、かどごとにやきばをつけ」(出典:御伽草子・弁慶物語(未刊国文資料所収)(室町末))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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