鉄棒(読み)てつぼう(英語表記)horizontal bar

翻訳|horizontal bar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉄棒
てつぼう
horizontal bar

体操器具の一つ。これを用いる運動が鉄棒運動で,フリードリヒ・L.ヤーンにより創案され発展した。日本へは明治の初めに輸入されて広く普及し,ことに昭和に入って 1.6m以下の低鉄棒が小学校体育用に採用されてからは,学校体育の教材として広く利用されるようになった。また体操競技の男子種目の一つで,高さ 2.6mにセットされたバーを用いる。逆手,背面を含む車輪や両手を離して演技する離れ技などを静止することなく実施しなければならない。スケールが大きく,体操競技の花形といえ,シュタルダートカチェフ,ギンガーなど選手名が採点規則に収録されたポピュラーな技も少なくない。塚原光男月面宙返りはこの種目の終末技として有名となった。

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デジタル大辞泉の解説

てつ‐ぼう【鉄棒】

鉄製の棒。かなぼう。
2本の柱の間に鉄製の棒を水平に固定した器械運動用の器具。男子体操競技では、高さ2.8メートル。また、それを使って行う体操種目。

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百科事典マイペディアの解説

鉄棒【てつぼう】

体操器具の一種,またこれを用いて行う運動をいう。体操競技男子種目の一つ。F.L.ヤーンが1812年に水平棒Reckを作って懸垂運動を創始したのに始まる。この当時は鉄製のバーではなく木製であった。今もヨーロッパ北部の遊園地などで見かける鉄棒のバーは木製のものが多い。日本には鉄製のバーになってから輸入されたので〈鉄棒〉と名づけられた。一般には,懸垂,回転,蹴(け)上り等の運動を行う。競技では高さ255cm〜275cm,幅240cm,棒の直径28mmの鉄棒を使用,上がり技,回転技,離れ技(演技の途中でバーから離れてふたたびバーにもどる技),下り技を組み合わせた連続技の美しさと驚異性を競う。
→関連項目器械体操段違い平行棒

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世界大百科事典 第2版の解説

てつぼう【鉄棒】

器械運動の一種,鉄棒運動に使用する器具。英語ではホリゾンタル・バーhorizontal bar(水平棒)という。近代的な体操の創始者の一人とされるドイツのF.L.ヤーンが,1812年にハーゼンハイデの体操場に設置したレックReckが,その原型とされる。レックは太めの木製の丸太棒で,懸垂や上がり方や回り方や下がり方などの技が生み出された。バーはやがて木製から鉄製に改められ,細いものになり,技も多様に発展した。

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大辞林 第三版の解説

てつぼう【鉄棒】

鉄製の棒。
器械体操の用具の一。二本の柱の間に鉄の棒を水平に掛け渡したもの。
男子の体操競技の種目の一。高さ2.55メートル、幅2.4メートルの鉄棒を用いて演技する。

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精選版 日本国語大辞典の解説

てつ‐ぼう【鉄棒】

〘名〙
① 鉄製の棒。かなぼう。
往生要集(984‐985)大文一「或、獄卒、手執鉄杖・鉄棒」 〔地獄変文〕
② 器械体操用具の一つ。左右の柱の間に鉄の棒を水平にかけ渡したもの。かなぼう。
※俳諧師(1908)〈高浜虚子〉七「ちと鉄棒(テツボウ)にでもぶら下ったらどうか」
③ 体操競技のうち器械体操の一つ。静止することなく、振動と回転の技を中心に構成される運動。
※筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉二「高飛、竿飛、幅飛、鉄棒、木馬、トラッペの類の如き、一も人並に出来る者なし」

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世界大百科事典内の鉄棒の言及

【体操】より

…このように,体操を近代科学(生理学,解剖学など)に基づいて理論化し,方法化しようという傾向はデンマーク体操にも受け継がれ,その後の北欧体操の発展の方向を決定づけることになった。一方,ヤーンのトゥルネンは政治的な非合法活動であるとして,ときのプロイセン政府から弾圧(1820年,トゥルネン禁止令)され,政治色を抜きにした純粋な運動技術の習熟をめざすことになり,水平木棒(今日の鉄棒),平行棒,あん馬をはじめとする器械運動に活路を求めた。また,学校教育のなかに体操を導入しようとしたシュピースA.Spiess(1810‐58)は身体運動を〈関節の可動性の原理〉に従って部分運動に分類し,やさしい運動からむずかしい運動を段階的に習得する徒手体操を体系化した。…

※「鉄棒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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