鉢叩・鉢敲(読み)はちたたき

精選版 日本国語大辞典「鉢叩・鉢敲」の解説

はち‐たたき【鉢叩・鉢敲】

[1] 〘名〙 時宗に属する空也念仏の集団が空也上人の遺風と称して、鉄鉢をたたきながら勧進すること。また、その人々。これは各地に存したが、京都市中京区蛸薬師通油小路西入亀屋町にある空也堂(光勝寺)が時宗鉢叩念仏弘通(ぐづ)派の本山天台宗改宗)として有名。一一月一三日の空也忌から大晦日までの四八日間、鉦(かね)をならし、あるいは鉢にかえて(ふくべ)を竹の枝でたたきながら、念仏、和讚を唱えて洛中を勧進し、また洛外の墓所葬場をめぐった。また、常は茶筅(ちゃせん)を製し、歳末にこれを市販した。《季・冬》
※七十一番職人歌合(1500頃か)四九番「右は、はちたたきの祖師は、空也といへり。わざつのも此道ぐといへり」
[2] (鉢叩) 狂言。各流。鉢たたきの僧たちが連れだって北野に出かけ、瓢の神の前で勤めをすると、瓢の神が現われて、舞いながら僧たちに祝福を与える。能「輪蔵」の替間(かえあい)にも用いる。大蔵流では後に「福部(ふくべ)の神(しん)」。「天正狂言本」では「鉢坊」。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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