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鉢叩 はちたたき

世界大百科事典 第2版の解説

はちたたき【鉢叩】

(1)民俗芸能。〈鉢敲〉とも書く。念仏踊(踊念仏)の一種。瓢簞(ひようたん)をたたき念仏を唱えて踊る。平安時代空也上人が始めたと伝えられ,中世,近世には門付(かどづけ)芸として半僧半俗の芸能者によって演じられた。現在は,空也念仏踊と称され,福島県河沼郡河東町の八葉寺,名古屋市の養老寺などで行われている。(2)狂言の曲名。能《輪蔵(りんぞう)》の替間(かえあい)狂言だが,独立した本狂言としても演じられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉢叩
はちたたき

中世において、家々の門に立って喜捨(きしゃ)を乞うた門付芸(かどつけげい)の一種。鉢扣、鉢敲とも書く。声聞道(しょうもんどう)の一つで、鹿の角をつけた鹿杖(かせづえ)をつき、瓢箪(ひょうたん)を撥(ばち)で叩きながら念仏や無常和讚(わさん)を唱えて踊った。なぜ鉢叩と呼ばれたかは不詳。空也(くうや)上人の念仏踊りに発するといわれ、とくに11月13日の空也忌より除夜の晩まで、洛中を勧進(かんじん)し葬所を巡った。上杉本「洛中洛外(らくちゅうらくがい)図屏風」には、京都六条長講堂の門の側に筵(むしろ)を敷き、瓢箪を叩く二人連れの鉢叩の姿が描かれており、筵の上には喜捨された銭がみえる。
 彼らはまた茶筅(ちゃせん)をつくり笹(ささ)に差して売り歩いたが、狂言『鉢叩』は、「都の春の鉢叩き、叩き連れたるひと節を、茶筅召せ」とはやしながら北野社の末社紅梅殿(こうばいでん)(瓢(ひさご)の神)に参籠して歌い舞う様子を伝える。近世には「鉢屋」「茶筅」として賤視された。[丹生谷哲一]
『『七十一番職人歌合・新撰狂歌集・古今夷曲集』(佐竹昭広ほか編『新日本古典文学大系61』所収・1993・岩波書店)』

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世界大百科事典内の鉢叩の言及

【ヒョウタン(瓢簞)】より

…ウリ科の一年草(イラスト)。ユウガオの変種でその果実は観賞用や日よけ用として親しまれ,また古くから酒や水の容器として用いられてきた。おそらくアフリカの原産と考えられるが,現在は熱帯から温帯地方にかけて広く栽培される。ヒョウタンの栽培や利用はきわめて古くから知られており,新大陸と旧大陸にわたって,古くから栽培されていた植物はほかに例がない。つる草で茎葉や花はユウガオによく似ていて,花は夕方咲き,翌朝しぼむ。…

※「鉢叩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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