日本大百科全書(ニッポニカ) 「鉱物化学」の意味・わかりやすい解説 鉱物化学こうぶつかがくchemical mineralogymineral chemistry 鉱物学と化学の境界にある学問分野。鉱物の組成・構造を化学分析や結晶構造解析によって調べ、鉱物に認められる諸性質を化学法則に従って解明し、鉱物の生成や分解の過程を探る面からは鉱物学の一分野といえる。しかし、鉱物の生成・分解における元素の濃縮や希釈過程の解明については地球化学的色彩も強く、また、人工鉱物の合成とその利用の面をとらえれば応用化学とのかかわりも認められる。なお、フランス語のchimie minéraleは、鉱物化学ではなく、無機化学をさす。[岩本振武] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例