鋤と星(読み)すきとほし(英語表記)The Plough and the Stars

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鋤と星」の意味・わかりやすい解説

鋤と星
すきとほし
The Plough and the Stars

アイルランド戯曲。4幕。ショーン・オケーシー作。1926年2月8日,ダブリンアビー劇場初演。1916年の復活祭に起こったダブリン市民蜂起(→復活祭蜂起)を背景に,革命渦中に生きるさまざまな人間像を描いた作品。現実における革命の必然性を認めるとともに,一方においては美化されたヒロイックな革命観を否定しているため,初演のときには,熱狂的な愛国者たちによって,劇場内で騒動が引き起こされた。

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世界大百科事典(旧版)内の鋤と星の言及

【オケーシー】より

…ダブリンのスラム街に生まれ,貧窮の中に育つ。内乱時のアイルランドをリアリスティックに描いた《狙撃者の影》(1923初演),ダブリンのスラム街を舞台にした《ジューノーとクジャク》(1924初演),自ら参加した1916年のイースター蜂起を扱った《鋤と星》(1926)などによって地位を確立。これらはすべてアベー座で上演されたが,《鋤と星》で登場人物の愛国者を批判的に描写したため観客の怒りをかい,イギリスへ去り,そのまま帰国しなかった。…

※「鋤と星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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