錐嚢を通す(読み)キリフクロヲトオス

デジタル大辞泉 「錐嚢を通す」の意味・読み・例文・類語

きりふくろとお・す

錐嚢中に処るが如し」に同じ。
物事の現れやすいことのたとえ。錐嚢を脱す。
「人の善悪は―・すとてかくれなし」〈平家一二
[類語]嚢中のうちゅうきり錐嚢中にるが如し瑠璃るり玻璃はりも照らせば光る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「錐嚢を通す」の意味・読み・例文・類語

きり【錐】 嚢(ふくろ)を=通(とお)す[=脱(だっ)す]

  1. ( 錐が袋の中にはいっていると、先が突き出しやすいところから )
  2. 英才凡俗の中にあっても、いつか自然にその才が現われることのたとえ。錐ふくろにたまらず。→錐嚢中に処(お)るが如し。〔書言字考節用集(1717)〕
  3. 物事の現われやすいことのたとえ。錐ふくろにたまらず。
    1. [初出の実例]「されば人の善悪は錐袋をとおすとてかくれなし」(出典:平家物語(13C前)一二)

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