精選版 日本国語大辞典 「錦字」の意味・読み・例文・類語 きん‐じ【錦字】 〘 名詞 〙 ( 中国の前秦の竇滔の妻蘇氏が回文詩を錦に織り込んで夫に贈ったという「晉書‐列女伝」に見える故事から ) 妻が夫を慕って書く手紙。また、女から男に贈る恋文。[初出の実例]「繋レ書入レ手開レ緘処。錦字一行涙数行」(出典:新撰万葉集(893‐913)上)「情人の隔里に在る者は相送て而して相見る可く、何ぞ回文(〈注〉ちらし)の錦字(〈注〉フミ)を借らん」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初)[その他の文献]〔劉允済‐怨情詩〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例