鎮暈剤(読み)チンウンザイ

デジタル大辞泉 「鎮暈剤」の意味・読み・例文・類語

ちんうん‐ざい【鎮×暈剤】

めまい症状を軽減する薬。メニエール病の治療薬、乗り物の酔い止め薬など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鎮暈剤」の意味・わかりやすい解説

鎮暈剤
ちんうんざい

乗物酔い、妊娠時のつわりメニエール症候群などの嘔吐(おうと)、めまい(眩暈(げんうん))の治療に用いられる薬剤で、嘔吐を止める薬剤は制吐剤あるいは鎮吐剤ともいう。鎮暈剤には次のようなものがある。(1)抗ヒスタミン剤であるジメンヒドリナート(「ドラマミン」)、ジフェンヒドラミンジプロフィリンの合剤(「トラベルミン」)、塩酸メクリジン(「ボナミン」)、(2)中枢性の鎮吐作用の強いフェノチアジン系トランキライザー、チエチルペラジン、プロメタジンテオフィレート、(3)その他 メシル酸ベタヒスチン(「メリスロン」)、塩酸ジフェニドール(「セファドール」)、dl‐塩酸イソプロテレノール(「イソメニール」)など。

[幸保文治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鎮暈剤」の意味・わかりやすい解説

鎮暈剤
ちんうんざい

めまいの症状を改善する薬物。メニエール症候群,眩暈症の疾患や乗物酔いなどで起るめまいは,末梢,中枢の前庭神経系障害や自律神経失調などの機能障害が原因とみられている。原因が多様なため,治療薬も種類が多い。鎮暈剤としては,シクランデレートのような循環障害改善剤,B1 ,B12 などのビタミン剤,代謝賦活剤,精神安定剤などを単剤かまたは2~4種類の併用で用いる。抗ヒスタミン剤のメシル酸ベスタチン,サリチル酸ジフェンヒドラミン,ジプロフィリンも一般に用いられるほか,自律神経遮断剤,副腎皮質ステロイド剤,利尿剤,制吐剤,鎮静催眠剤なども使われている。

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