長井真琴(読み)ながいまこと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「長井真琴」の意味・わかりやすい解説

長井真琴
ながいまこと
(1881―1970)

明治~昭和期のパーリ語学者、仏教学者。福井県の浄土真宗高田派の寺に生まれる。高楠順次郎(たかくすじゅんじろう)に師事し、1907年(明治40)東京帝国大学哲学科卒業。1919年(大正8)に同大学講師、1927年(昭和2)に同助教授、1934年に同教授となり、1942年までパーリ語、インド仏教を講じた。律蔵注釈書『Samantapāsādikā』(ロンドンPTS刊)の校訂者として名高い。主著に『根本仏典の研究』(学位論文)、『独習巴利(パーリ)語文法』がある。

[片山一良 2018年10月19日]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長井真琴」の解説

長井真琴 ながい-まこと

1881-1970 大正-昭和時代の仏教学者。
明治14年7月28日生まれ。昭和9年母校東京帝大の教授となる。戦後東洋大,京浜女子大の教授もつとめた。大正13年高楠順次郎らとパーリ語仏典の律の注釈書「サマンタパーサーディカー」の校訂に着手し,30年かけて完成した。昭和45年8月8日死去。89歳。福井県出身。著作ほかに「根本仏典の研究」など。

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