長元地神社
ちようげんちじんじや
字寺の沢の西方山裾にあり、四戸氏給地一揆の犠牲者百姓元右衛門の霊を農神として祀る。地頭四戸氏の度重なる苛斂誅求に耐え兼ねた長沢村の百姓たちは文政九年(一八二六)六月、四戸氏給地からの離脱を宮古通代官所に願出た。のち老木村・根市村などの同氏給地惣百姓も参加、強大な一揆となり、ついに当主四戸甚之丞を隠居に追込み、三ヵ村を蔵入地とすることに成功した(阿部文書)。しかしその代償として百姓側も多くの犠牲者を出しており、とくに北川目の元右衛門は首謀者として翌一〇年宮古町藤原で斬首の刑に処された(雑書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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