長地(読み)ながじ

精選版 日本国語大辞典 「長地」の意味・読み・例文・類語

なが‐じ‥ヂ【長地】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 能の囃子小鼓の手組みの一つ。ノリ地や舞ものの伴奏で、地の手の打ち方として最も多く用いられ、「甲(かん)長地」「乙長地」など数種がある。
    1. [初出の実例]「鼓に寄せて我が恋は三ツ地長地(ナガヂ)の二世かけて」(出典:歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)六立)
  3. 浄瑠璃の節章の一つ。浮き音がちに同じ高さで語る部分の多い曲節。七五の二句ないし三句の長い文句の曲節なのでこの名がある。優美な曲調
    1. [初出の実例]「長地立つ名はげにも、本郷八百屋の花柚松茸のつぼみもいづれ初物の」(出典:浄瑠璃・八百屋お七(1731頃か)上)
    2. 「道行の長地」(出典:談義本・つれづれ睟か川(1783)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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