長峯別符(読み)ながみねべつぷ

日本歴史地名大系 「長峯別符」の解説

長峯別符
ながみねべつぷ

永峯・長峰・永峰などとも記される。宮崎郡浮田うきた庄の四至内の荒野を開発して成立した豊前宇佐宮領の庄園。開発者は不明。浮田庄西部に位置し、西側は丘陵部、東を大谷おおたに川が北流している。宇佐大鏡によれば、起請定田は一五丁、長承年間(一一三二―三五)目録では一七丁六反四〇代であった。所当例済物は重色米三〇石・軽色布三〇疋・田率綿一一両一分・帷布一反、放生会料として斑幔・上筵などがあった。安元二年(一一七六)二月日の八幡宇佐宮符写(奈多八幡縁起私記)によると、宇佐宮行幸会の際には御服綿三両・手作布三段・麻布一段などを負担していた。建久図田帳では三〇丁とあり、田数がかなり増加している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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