長崎べっ甲(読み)ながさきべっこう

事典 日本の地域ブランド・名産品 「長崎べっ甲」の解説

長崎べっ甲[装飾・装身]
ながさきべっこう

九州・沖縄地方、長崎県の地域ブランド。
長崎市・諫早市などで製造されている。べっ甲は、海亀のタイマイを原料とする。江戸時代、貿易港の長崎に入ったべっ甲は、江戸に運ばれ江戸の職人の手で櫛や簪に仕上げられた。長崎のべっ甲細工活気を呈するのは幕末の1854(安政元)年に江崎鼈甲器製造場が創業されてからのこと。接着剤を使わず熱を加えて加工するべっ甲細工は、長崎を代表する工芸品である。現在、ワシントン条約によりタイマイの輸入が完全に禁止されたため、その希少性が高くなっている。長崎県伝統工芸品。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「長崎べっ甲」の解説

長崎べっ甲

長崎県長崎市を中心に生産されるカメ甲羅を加工した工芸品。17世紀前半に中国から製造技術が伝わったとされる。長崎県知事指定伝統的工芸品。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android