朝日日本歴史人物事典 「関通」の解説
関通
生年:元禄9.4.8(1696.5.8)
江戸中期の浄土宗の僧。尾張国(愛知県)生まれ。増上寺で修学し,祐天から宗戒両脈を受けて,浄土律の提唱者の敬首から菩薩戒を受け,持律生活を重んじ浄土律の興隆に尽くした。江戸から尾張に帰るときに箱根において,生死の関頭には念仏をもって通るしかないと悟り,関通と名乗り始めた。のちに尾張,伊勢を中心に諸国を遊化し,寺院を創建しては僧尼を止住させ,僧尼子弟を養成した。16ほどの寺院を創建し,約1500人を得度させ,約3000人に円頓戒を授けたという。その門流は関通流と呼ばれる。<著作>『関通上人全集』
(林淳)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報