日本大百科全書(ニッポニカ) 「シアン化物」の意味・わかりやすい解説 シアン化物しあんかぶつcyanide 一般式MICNで示される化合物で、シアン化水素HCNの塩をいう。また、ニトリルやシアノ錯塩もシアン化物とよばれることがある。[編集部][参照項目] | シアン化水素 | ニトリル 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シアン化物」の意味・わかりやすい解説 シアン化物シアンかぶつcyanide シアン化水素酸の塩。青酸塩ともいう。アルカリ金属,アルカリ土類金属の塩はイオン性が強く,水によく溶け,水溶液は加水分解によって強アルカリ性を示す。重金属 (Ag,Auなど) の中性塩は共有結合性の強い,水に難溶性の結晶であるが,過剰のシアン化物イオンの存在で,シアノ錯塩を形成して水に可溶となることが多い。シアン化水素は非常に弱い酸であるため,シアン化物は空気中の二酸化炭素によっても徐々に分解し,強酸とともに加熱するとシアン化水素を発生する。いずれも猛毒で,密栓して保存し,取扱いには注意を要する。金属メッキ液に使われる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報