シアン化物(読み)シアンカブツ

デジタル大辞泉 「シアン化物」の意味・読み・例文・類語

シアンか‐ぶつ〔‐クワ‐〕【シアン化物】

シアノ基-CNを含む化合物総称。ふつう、金属と化合したものをいう。一般に強い毒性がある。青化物

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精選版 日本国語大辞典 「シアン化物」の意味・読み・例文・類語

シアンか‐ぶつシアンクヮ‥【シアン化物】

  1. 〘 名詞 〙 シアン基 CN を含む化合物の総称。ふつう、金属のシアン化物をいう。一般に強い毒性を持つ。青化物。〔稿本化学語彙(1900)〕

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化学辞典 第2版 「シアン化物」の解説

シアン化物
シアンカブツ
cyanide

CNを含む化合物の総称.【】金属塩:Li以外のアルカリ金属アルカリ土類金属の塩は,イオン結合性で,構造はそれぞれの塩化物に似ている.水に可溶水溶液加水分解してアルカリ性を示す.また,酸を加えるとHCNを発生する.水溶液は空気中のCO2によってもHCNと炭酸塩を生じる.重金属の塩の多くでは,共有結合性を増し,水に難溶なものが多い.猛毒,有毒のものが多い.【金属錯体:多くの金属がCNを配位した安定なシアノ錯体をつくる.代表的なものに,K3[Fe (CN)6],K4[Fe (CN)6]などがある.【ハロゲンとは,共有結合性の化合物をつくる.塩化シアンはその一例である.また,アルキル基アリール基と結合したアセトニトリルCH3CN,プロピオノニトリルC2H5CNなどのニトリルがある.有毒,猛毒物質が多い.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シアン化物」の意味・わかりやすい解説

シアン化物
しあんかぶつ
cyanide

一般式MICNで示される化合物で、シアン化水素HCNの塩をいう。また、ニトリルやシアノ錯塩もシアン化物とよばれることがある。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シアン化物」の意味・わかりやすい解説

シアン化物
シアンかぶつ
cyanide

シアン化水素酸の塩。青酸塩ともいう。アルカリ金属,アルカリ土類金属の塩はイオン性が強く,水によく溶け,水溶液は加水分解によって強アルカリ性を示す。重金属 (Ag,Auなど) の中性塩は共有結合性の強い,水に難溶性の結晶であるが,過剰のシアン化物イオンの存在で,シアノ錯塩を形成して水に可溶となることが多い。シアン化水素は非常に弱い酸であるため,シアン化物は空気中の二酸化炭素によっても徐々に分解し,強酸とともに加熱するとシアン化水素を発生する。いずれも猛毒で,密栓して保存し,取扱いには注意を要する。金属メッキ液に使われる。

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栄養・生化学辞典 「シアン化物」の解説

シアン化物

 シアン化カリウムシアン化ナトリウムなど.

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世界大百科事典(旧版)内のシアン化物の言及

【ニトリル】より

…炭化水素基にシアン基-C≡Nが結合した化合物の総称で,シアン化物ともいう。一般式R-C≡N。…

※「シアン化物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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