阿佐ヶ谷村
あさがやむら
[現在地名]杉並区阿佐谷南一―三丁目・阿佐谷北一―六丁目
馬橋村の西に位置する。現栃木県日光市輪王寺所蔵の応永三年(一三九六)一〇月一八日書写の大般若経巻第二九二奥書に武蔵国内「多東郡阿佐谷村」とみえる。中世後期には江戸氏が多摩地方に勢力を伸ばし、庶流が阿佐ヶ谷氏を称して大宮八幡宮周辺に拠点をもち、中野郷を同族の中野氏と分割領有していた。応永二七年五月九日の旦那書立案(熊野那智大社文書)にあげられる「武蔵国江戸の惣領之流」一八氏のなかに「中野殿 あさかやとの」の名がみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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