阿那賀浦
あながうら
[現在地名]西淡町阿那賀
伊加利村の西、播磨灘に面し、大部分は西淡丘陵。播磨灘に面し、草香丸山・鎧崎、鳴門海峡に突出する鳴門崎の三つの岬がある。鳴門海峡を挟んで阿波国孫崎(現徳島県鳴門市)と相対する。鳴門崎は背割りで福良浦(現南淡町)と接する。大井出川河口に阿那賀湊、北部に丸山湊と弁天島、南部に伊毘湊と沖の島がある。兵庫北関入船納帳によれば、「あなか」船籍の船が文安二年(一四四五)二月三日に湊浦から積出されたとみられる三原塩六〇石(船主は刑部三郎)、一二月二九日に米二二石(船主は太郎三郎)を積み兵庫に入港している。また兵庫北関雑船納帳によれば、「あなか」の二郎大郎が同年三月九日に大木七〇把をはじめ、同月二八日、五月一日、六月一四日、七月八日・二六日、九月一日・一九日、一〇月一九日にも薪材を積み入港している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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