陵夷(読み)りょうい

精選版 日本国語大辞典 「陵夷」の意味・読み・例文・類語

りょう‐い【陵夷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 丘と平地
    1. [初出の実例]「太極は無極の勅を受て陵夷を分ち、雲行雨施して万物を生育す」(出典:妙貞問答(1605)中)
  3. ( ━する ) 丘陵が次第に低く平らになること。陵遅。
    1. [初出の実例]「山麓迄の処に方五六町の平地有て海浜に陵夷(〈注〉ツキデル)す」(出典:浮城物語(1890)〈矢野龍渓〉六)
    2. [その他の文献]〔塩鉄論‐詔聖〕
  4. ( ━する ) 物事が次第に衰えすたること。
    1. [初出の実例]「公事之陵夷不如当時」(出典:小右記‐長和二年(1013)八月一八日)
    2. 「全く皇国の風俗陵夷せし処なり」(出典:開化評林(1875)〈岡部啓五郎編〉明治七年)
    3. [その他の文献]〔揚雄‐長楊賦〕

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普及版 字通 「陵夷」の読み・字形・画数・意味

【陵夷】りようい

次第に衰える。〔漢書、成帝紀〕(鴻嘉二年詔)に以て(導)する無し。王の、日に以て陵夷す。(おも)ふに乃ち招賢士の路、鬱滯(うつたい)してぜざるか、將(は)た擧ぐる未だ其の人を得ざるか。

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