デジタル大辞泉
「陵」の意味・読み・例文・類語
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りょう【陵】
- 〘 名詞 〙
- ① おか。大きなおか。〔詩経‐小雅・天保〕
- ② 天皇・太上天皇・皇后・太皇太后・皇太后、およびその身位を贈られた人を葬った所。みささぎ。
- [初出の実例]「凡先皇陵。〈謂。先代以来帝王山陵皆是也。帝王墳墓。如レ山如レ陵。〈略〉〉」(出典:令義解(718)喪葬)
- [その他の文献]〔国語‐斉語〕
みささぎ【陵・山陵】
- 〘 名詞 〙 ( 古くは「みさざき」。「みささき」もあるか ) 天皇・皇后などの墓所。御陵。みはか。
- [初出の実例]「百舌野の陵(ミササキ)に葬りまつる」(出典:日本書紀(720)仁徳八七年一〇月(前田本訓))
- 「みささきは うぐひすのみささき。かしはぎのみささき。あめのみささき」(出典:枕草子(10C終)一九)
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普及版 字通
「陵」の読み・字形・画数・意味
陵
常用漢字 11画
[字音] リョウ
[字訓] みささぎ・つか・おか
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は(りよう)。は神を迎える建物である(りく)と、夊(すい)とに從う。〔説文〕十四下に「大いなる(をか)なり」とし、を大阜の形とするが、は陟降の字がその形に従うように、神梯の象。金文の字形にはその前に土を加えるものが多く、土は(社)の初文。神霊の降下を迎えて祀るところである。山腹のなだらかなところを陵夷(りようい)という。そこに陵墓を営むことが多く、のち陵墓をいう。
[訓義]
1. みささぎ、つか。
2. おか、大きなおか。
3. ゆるむ、おとろえる。
4. (りよう)と通じ、しのぐ、こえる、のりこえる。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 陂(はだ)たるなり。大阜を陵と曰ふ。乎加(をか)、、豆夫礼(つぶれ)、、弥佐々(みささぎ)〔名義抄〕陵 シノグ・ミサザキ・ソシル・ケガス・シリゾク・ツカ・コユ・ノボル・カロシ・ヲカ・ノゾク・ハヤシ・ヲカス/山陵 ミサザキ 〔字鏡集〕陵 ケガス・シリゾク・タフス・ソシル・ヲナシ・ノゾク・ヤブル・シノグ・ハヤシ・ノボル・カロシ・ヲカス・コユ・ハシル・ツカ・ヲツ・ヲカ・ミサコ・ミササキ
[語系]
陵ling、(隆)liumは声義に通ずるところがある。またliong、陸liukも同系の語。地の隆起して、聖地とされるようなところをいう。
[熟語]
陵圧▶・陵夷▶・陵易▶・陵威▶・陵域▶・陵陰▶・陵雨▶・陵雲▶・陵越▶・陵衍▶・陵園▶・陵駕▶・陵陥▶・陵虐▶・陵丘▶・陵居▶・陵虚▶・陵京▶・陵険▶・陵戸▶・陵誇▶・陵跨▶・陵谷▶・陵忽▶・陵弛▶・陵樹▶・陵霄▶・陵辱▶・陵寝▶・陵石▶・陵▶・陵折▶・陵絶▶・陵践▶・陵替▶・陵奪▶・陵遅▶・陵土▶・陵波▶・陵罵▶・陵伐▶・陵犯▶・陵▶・陵阜▶・陵侮▶・陵風▶・陵蔑▶・陵墓▶・陵暴▶・陵▶・陵慢▶・陵躍▶・陵邑▶・陵乱▶・陵陸▶・陵▶・陵轢▶
[下接語]
陵・園陵・丘陵・金陵・古陵・五陵・御陵・江陵・岡陵・高陵・山陵・寿陵・舂陵・侵陵・崇陵・陵・長陵・憑陵
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陵
みささぎ
天皇・皇后など皇族の墓所。古く「みさざき」といった。令(りょう)制では、治部(じぶ)省の被管に諸陵司(のちに寮)が置かれ、陵霊を祀(まつ)り、陵戸(陵守)を監督した。また例年12月には、諸国より献納する貢(みつき)の初物を山陵に奉るため、勅使(荷前使(のさきのつかい))が派遣された。現在は宮内庁書陵部が管理にあたっている。
[兼築信行]
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陵【みささぎ】
《皇室典範》に定める天皇,皇后,太皇太后(たいこうたいごう),皇太后の墓所。御陵ともいう。→陵墓
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世界大百科事典(旧版)内の陵の言及
【陵墓】より
…君主の墳墓をいう。
【中国】
文献では《史記》趙世家,粛侯15年(前335)の条に〈寿陵を起こす〉とあるのが初めてで,戦国中期,国君が生前にみずからの墓をつくり,それを〈陵〉と称したことを記す。墓上に土を盛り上げた墳丘墓の出現は春秋末期からで戦国時代に盛行した。…
【墳墓】より
…しかし,墳墓というとき,前者を指す場合と,両者をともに指す場合とがある。また,秦始皇陵,佐保山東陵(さぼやまひがしりよう)(光明皇后陵)というように,天子,皇后の墓を陵(りよう)と呼ぶ。これに対して,王族や貴人の墓は,唐の永泰公主墓,漢の将軍霍去病(かくきよへい)墓,聖徳太子磯長墓(しながのはか)のように,墳丘があっても一般のものと同様,墓と呼ぶ。…
【陵墓】より
…君主の墳墓をいう。
【中国】
文献では《史記》趙世家,粛侯15年(前335)の条に〈寿陵を起こす〉とあるのが初めてで,戦国中期,国君が生前にみずからの墓をつくり,それを〈陵〉と称したことを記す。墓上に土を盛り上げた墳丘墓の出現は春秋末期からで戦国時代に盛行した。…
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