妙貞問答(読み)みょうていもんどう

  • みょうていもんどう メウテイモンダフ
  • みょうていもんどう〔メウテイモンダフ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

元禅僧,のちキリシタンとなった日本人イエズス会士,イルマン (伊留満)不干斎ハビアン著。3巻。慶長 10 (1605) 年作。キリシタンの教義書。妙秀,幽貞という2人のを登場させ,幽貞が妙秀の質問に答えながら妙秀を入信させていく過程として書かれている。上巻は仏教を批判し,中巻では神儒を破邪し,下巻でキリシタン教理顕正をはかるもの。『羅山文集』にその名がみえながら見当らず,長く逸書と考えられていたが,1918年神宮文庫で発見された。上巻の仏道の部を逸するが,ほぼそれにあたるものが『寛政没収教書』中の仏法にみられることが,姉崎正治により明らかにされている。 P.アンベルクロードによるフランス語訳もある。 (→破提宇子 )  

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世界大百科事典 第2版の解説

キリシタンの立場から仏教(12宗),儒教(朱子学),神道(唯一神道)を論破した3巻の書。著者はイエズス会イルマンのハビアン不干斎。1605年(慶長10)京都で著す。浄土宗の妙秀とキリシタンの幽貞の両尼の問答形式をとり,キリシタン時代の日本人個人の著した唯一の体系的護教論書である。上巻(写本)は天理図書館蔵,中巻と下巻は《日本思想大系》25所収。【井手 勝美】

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大辞林 第三版の解説

キリシタン教理書。三巻。ハビアン著。1605年成立。妙秀尼とキリシタン女性幽貞の二人の問答形式によって、日本の仏教・儒教・神道などを論破し、キリスト教の教理を説く。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日本人イエズス会修道士不干斎(ふかんさい)ファビアンのキリシタン護教書。1605年(慶長10)に京都で著されたが、中・下巻の写本は1918年(大正7)伊勢(いせ)神宮文庫で発見されながら、上巻は寛政(かんせい)年間(1789~1801)没収宗教書の仏法に関する部分がほぼそれに該当すると推定されるにとどまる。自由に南蛮寺に出入りできない女性知識人を対象として、妙貞と幽貞なる2人の尼僧の問答形式で、仏教・儒教・神道(しんとう)を論破し、キリシタンの教義を説く。[松田毅一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

江戸初期の宗教論。三巻。ハビアン(禅僧恵俊)著。慶長一〇年(一六〇五)成立。キリシタンの立場から神儒仏を批判したもの。妙秀・幽貞の二人の尼僧の問答という形式で論を進める。日本人の書いたものとして最初のキリシタン伝道書。ただし、著者は後に転向し、キリシタン批判「破提宇子(はでうす)」を書いた。

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

江戸初期のキリスト教教義書
1605年日本人イエズス会士ファビアンの著。3巻のうち2巻が現存。妙秀・幽貞2人の尼の問答形式で神道・儒教・仏教を排撃し,キリスト教の教義を説いた。日本人による最初の伝道書といわれる。

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