陸上学術ボーリング(読み)りくじょうがくじゅつボーリング

最新 地学事典 「陸上学術ボーリング」の解説

りくじょうがくじゅつボーリング
陸上学術ボーリング

continental scientific drilling

一般的には,特定のまたは総合的な学術目的をもって陸上で実施されるボーリングのことであるが,特に超大深度の掘削を目指すものを指すことが多い。ボーリングは地下の情報を得る最も直接的な手段であるので,地球化学の革新的発展を目指した国家プロジェクトとして超大深度のボーリング計画が1960年代から検討されはじめた。旧ソ連は上部地殻を掘り抜き下部地殻に達する陸上学術ボーリングを計画し,70年代にコラ半島において掘削を開始した。それは80年代に深度10,000mを超えたが,物理探査から予測された下部地殻の岩石は存在せず,上部地殻の花崗岩質岩石であることが判明した。90年代に入り,掘削は12,600mまで進んだのち,中断一方,旧西ドイツも1980年代からボヘミア地塊の西縁のオーバーファルツにおいて10,000m以上を目指す陸上学術ボーリング計画(KTB)を開始したが,9,101mで掘削を断念した。それらの坑井は各種の観測や地下実験室として利用されている。80年代のリソスフェア探査開発計画においては,陸上学術ボーリングに関する国際委員会が設置され,国際協力推進がはかられた。95年にドイツと米国は,全地球的視野に立って陸上学術ボーリングを推進するために国際陸上科学掘削計画ICDP)を発足させ,96年に中国を加えて活動を開始した。日本では房総半島など数ヵ所を候補地として超大深度の学術ボーリングが検討されてきているが,まだ実現していない。一方,地震・地熱・石油開発などのための1,000~6,000mのボーリングは断続的に実施されている。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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