コラ半島(読み)コラはんとう(英語表記)Кольский Полуостров/Kol'skiy Poluostrov

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コラ半島」の意味・わかりやすい解説

コラ半島
コラはんとう
Kol'skii poluostrov

ロシア北西部,ムルマンスク州にある半島バレンツ海と白海の間に北西から南東に約 400km突出する。面積約 10万 km2。地質構造的にはスカンジナビア半島から続くバルト楯状地で,先カンブリア時代の花崗岩,片麻岩などから成り,火成岩の貫入もみられる。北岸は高い崖をなすが,南岸は低く,沿岸に湿地帯が多い。最高点は半島基部にあるヒビヌイ山地の 1191m。イマンドラ湖をはじめ湖が多い。気候暖流のノースケープ海流の影響で高緯度のわりには温暖で,平均気温は1月北部で-8℃,中部で-13℃,7月はそれぞれ8℃,14℃である。北部はツンドラ地帯,南部は森林地帯に入る。沿岸で漁業内陸でサミ人によりトナカイ遊牧が行われるほか,ヒビヌイ山地に近いキーロフスク,アパチートゥイを中心に,リン灰石,霞石,ジルコニウムなどが採掘される。北岸に不凍港ムルマンスク,南岸白海奥にカンダラクシャ港がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コラ半島」の意味・わかりやすい解説

コラ半島
こらはんとう
Кольский Полуостров/Kol'skiy Poluostrov

ロシア連邦北西部、ムルマンスク州にある半島。白海とバレンツ海を分ける。全域のほとんどが北極圏内にある。面積約10万平方キロメートル。半島西部は山地で最大標高1191メートル。沿岸をメキシコ湾流が洗うため気候は全般に温和で、半島北岸に不凍港をもつムルマンスク市がある。燐灰(りんかい)石、鉄鉱石ニッケル雲母(うんも)、陶土を産し、キーロフスクは代表的な鉱山都市

[小宮山武治]

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