隠居分(読み)インキョブン

デジタル大辞泉 「隠居分」の意味・読み・例文・類語

いんきょ‐ぶん【隠居分】

隠居身分
「姉にかかりて―」〈浄・重井筒
隠居する者に生活費として分け与えられる財産
「―とて有りがね三千貫目」〈浮・織留・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「隠居分」の意味・読み・例文・類語

いんきょ‐ぶん【隠居分】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 隠居の身分。
    1. [初出の実例]「つゐには其身を分て、子息松王麻呂に去渡し、隠居分たるべき上意にて西国へ下向し」(出典:応仁略記(1467‐70頃か)上)
  3. 隠居する際、または、隠居したものに隠居の財産として、その家の動産不動産を分割してあてがうもの。隠居銀。隠居免。
    1. [初出の実例]「此内為隠居分弐百貫文之地、孝景一世之可相抱候」(出典上杉家文書‐明応四年(1495)一二月二六日・長尾孝景譲状)

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