上意(読み)ジョウイ

精選版 日本国語大辞典 「上意」の意味・読み・例文・類語

じょう‐いジャウ‥【上意】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 主君の意見。上に立つ者や支配者の考え、または命令。
    1. [初出の実例]「縦雖確論之宿意、可上意之処」(出典:内閣文庫本建武以来追加‐貞和二年(1346)二月五日)
    2. 「御上意(じゃうヰ)じゃ御上意じゃ。三浦の介を助けいと時政様の御上意じゃと、喚(わめ)き喚き往(い)たれば」(出典:浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)九)
    3. [その他の文献]〔漢書‐元帝紀〕
  3. 特に、江戸時代、将軍の命令をいう。
    1. [初出の実例]「又は手柄なれば、御本丸にて、御老中、何もの中にて申渡すべきとの、御上意なり」(出典:わらんべ草(1660)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「上意」の読み・字形・画数・意味

【上意】じよう(じやう)い・しよう(しやう)い

君主の心。漢・王褒聖主賢臣を得るの頌〕其の君にひ、ふにんでは、籌(はかりごと)を(めぐ)らせば上(しやう)のに合ひ、諫諍(かんさう)せば則ち聽かる。

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