事典 日本の地域ブランド・名産品 「雄勝硯」の解説
雄勝硯[文房具]
おがつすずり
石巻市雄勝町で製作されている。雄勝硯の歴史は古く、その始まりは約600年前の室町時代初期に遡るとされる。また、現存する古文書には、江戸時代の元和年間(1615年〜1624年)に伊達政宗が遠島(現・牡鹿半島)へ鹿狩りをした際、硯二面を献上したところ賞賛され褒美を授けられたとの記載がある。2代・伊達忠宗もその技術に感服し、硯師を伊達藩に召し抱えた。雄勝硯は、いまも昔ながらの手作づくりの製法を用い、硯工人の腕ひとつで丹念に彫りあげられている。色は黒か暗藍で光沢が豊か。宮城県伝統的工芸品。1985(昭和60)年5月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。
出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報