集義外書(読み)しゅうぎがいしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「集義外書」の意味・わかりやすい解説

集義外書
しゅうぎがいしょ

熊沢蕃山の著。 16巻。宝永6 (1709) 年刊。『集義和書』が原論であるのに対し,その経世治教論を集大成したもの。巻1~3が「削簡」,巻4~10が「脱論」,巻 11が「中庸九経考」,巻 12~14が「窮理」,巻 15が「雅楽解」,巻 16が「水土解」という構成をもっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の集義外書の言及

【集義和書】より

…その後みずから増補改訂を行い76年(延宝4)までに2版16冊を上梓した。このとき除かれた部分はほとんど《集義外書》(1709)に収められた。道徳思想から時勢論に及ぶ本書にいうところは《翁問答》における中江藤樹の考えをうけつぎ(ただし藤樹自身の思想は晩年に変化した),〈時・処・位〉論を展開したものである。…

【神儒一致論】より

…その子鵞峰は《本朝通鑑》を著し,神代史の合理的叙述に努めた。朱子学の林家学派に対し,陽明学派の熊沢蕃山は〈神代には神道といひ,王代には王道といふ,其実は一也〉(《集義外書》巻一)と神道王道一致論を説いた。朱子学派ではあるが広く地誌・教育・経済の領域に業績を残した貝原益軒は神社史の考証とともに神儒併行論を主張した。…

※「集義外書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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