普及版 字通 「雉(漢字)」の読み・字形・画数・意味
雉
13画
[字訓] きじ・たいらげる・つらねる
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は矢(し)。矢に(てい)の声がある。〔説文〕四上に「雉に十四種有り」として各地の名をあげ、中に「東方を(し)と曰ふ。北方を稀と曰ふ」など、東西南北の雉の異名をあげている。卜辞にみえる四方風神が、すべて鳥形とされる神話と関係があり、(しゆく)字条にもその類の記載がある。〔周礼、秋官、雉氏〕は草を殺すことを掌る。おそらく(ち)の意であろう。雉を陳列の意に用いるのは矢陳、また城郭の長さを雉を単位として数えるのは、・(ち)と同系の語として用いるものであろう。〔説文〕に収める重文の字形は、弟に従うものとされているが、卜文に矢に(いぐるみ)を加えた形のものがあり、その譌形であろうかと思われる。
[訓義]
1. きじ、きぎす。
2. 城郭の大きさの単位、かき。
3. 牛のはな綱。
4. と通じ、なぐ、はらう、たいらげる。
5. 陳と通じ、つらねる。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕雉 野なり。々須(きぎす)、一に云ふ、之(きじ)〔名義抄〕雉 キギス・キジ・タフル
[語系]
雉・thyeiは同声。にまたthyekの声があり、・thyekと同声で、なぎそる意がある。
[熟語]
雉▶・雉妓▶・雉翹▶・雉経▶・雉▶・雉子▶・雉扇▶・雉壇▶・雉▶・雉▶・雉媒▶・雉尾▶・雉奔▶・雉門▶・雉盧▶
[下接語]
画雉・基雉・宮雉・山雉・射雉・蒼雉・台雉・雉・百雉・野雉・勇雉・楼雉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報