雨車(読み)アマグルマ

デジタル大辞泉 「雨車」の意味・読み・例文・類語

あま‐ぐるま【雨車】

芝居で雨の音を出すのに用いる道具。紙などを張った中空箱車の中に、小豆あずき砂利を入れて回転させる。

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精選版 日本国語大辞典 「雨車」の意味・読み・例文・類語

あま‐ぐるま【雨車】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎で、雨の降る音を表現する小道具。また、雨音。糸繰り車に似たもので、紙を張った中に小豆や砂利を入れ、取手を回して音をだす。
    1. [初出の実例]「鐘鳴る。ト明け六ツの半鐘打つ。雨車(アマグルマ)になる」(出典:歌舞伎・傾城忍術池(1785)三段)

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世界大百科事典(旧版)内の雨車の言及

【歌舞伎】より

…【松井 俊諭】
【音楽的要素に関する用語】
雨音(あまおと)雨が降る音を表す場合に,大太鼓を長桴(ながばち)で打ち鳴らす囃子。写実みを帯びて表す場合は,車形の中に小豆を入れてまわす〈雨車(あまぐるま)〉,団扇(うちわ)に大豆かビーズを結びつけた〈雨団扇〉,小豆や胡麻を流す〈雨樋(あまどい)〉などを用いる。 五つ頭(いつつがしら)《車引》のような荒事見得に,太鼓,大太鼓,能管で打ち囃す囃子。…

※「雨車」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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