雨間村(読み)あめまむら

日本歴史地名大系 「雨間村」の解説

雨間村
あめまむら

[現在地名]あきる野市雨間・秋川あきがわ

東は野辺のべ村、西は牛沼うしぬま村に接し、北方秋留あきる台地で、南は秋川が東流する。地名は鎮守雨武主あめむしゆ神社に由来するという。天正二年(一五七四)八月一一日の讃岐用人回状写(風土記稿)の宛所の一つに雨間がある。地内の地蔵院には元応二年(一三二〇)銘の板碑があり、沙弥円心と刻む。上部は欠損しているが、総丈一三九センチで、円心は有力者であったと考えられる。同所シモ田の水田から正和三年(一三一四)銘の板碑が出土、鎌倉時代末期以来この地が秋川沿いの水田として開発されたことをうかがわせる。寛永八年(一六三一)の地詰帳(丸山家文書)では田永四貫三六四文・畑永一三貫四〇六文・屋敷永三七二文、うち永一四三文を綿二〇四匁、永八四〇文を漆一貫二〇〇匁で納めることになっていた。名請人七四のうち永九九文以下三一、屋敷持一四、入作一一。田地は秋川河川敷が主で、西寄りの蛙沢かいろざわ水利を利用した田もある。田園簿に村名がみえ、田六八石余・畑三三一石余で、幕府領一六九石余、旗本青木領一六七石余・同三神領四〇石・同青柳領二三石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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