青梅縞(読み)オウメジマ

デジタル大辞泉 「青梅縞」の意味・読み・例文・類語

おうめ‐じま〔あをめ‐〕【×縞】

青梅地方で産する格子縞柄綿織物

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精選版 日本国語大辞典 「青梅縞」の意味・読み・例文・類語

おうめ‐じまあをめ‥【青梅縞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 武蔵国青梅(東京都青梅市)の近辺から産出する縞織物。錦織物、または、粗末な絹糸を経(たていと)にし、綿糸を緯(よこいと)として織る。青梅。
    1. [初出の実例]「青梅縞(アヲメシマ)の下に絹紅くらいで古帰りと見せかけて」(出典洒落本・禁現大福帳(1755)三)
  3. の粗末なものを着た人。番頭手代などの商人に多かった。
    1. [初出の実例]「まっくらなよしはらへ来る青梅縞」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻一四中)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「青梅縞」の意味・わかりやすい解説

青梅縞
おうめじま

東京都青梅市付近で生産される綿織物。古くは享保(きょうほう)年間(1716~36)に、上田縞をまねて経(たて)糸に絹、緯(よこ)糸に木綿を使用する絹綿交織をつくりだし、縞紬(つむぎ)を生産したが、江戸後期からは経緯ともに綿糸を使用した綿織物とかわり、木入青梅縞とし夜具地、着尺地の生産地として知られた。明治以後には双子(ふたこ)縞、京桟(けいさん)縞などが盛んに生産され青梅綿(わた)(入れ綿)とともに名をはせたが、第二次世界大戦後は寝具の洋風化とともに衰退した。

[角山幸洋]

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世界大百科事典(旧版)内の青梅縞の言及

【青梅[市]】より

…多摩川が関東山地から武蔵野台地に流れ出る山麓部に発達した典型的な谷口集落で,中世から市が開かれ,江戸から甲州へぬける裏街道の宿場町でもあった。山地の豊かな森林を背景に青梅林業も発達したが,江戸時代以降は南の八王子,北の所沢,川越と並ぶ織物産地として知られ,とくに夜具地の青梅縞や青梅綿は第2次世界大戦後まで有名であった。天正年間(1573‐92)から成木地区で産出され,江戸城修築にも用いられた石灰岩の輸送のため,1894年立川~青梅間に開通した青梅電気鉄道は,のち氷川まで延長,電化され,国鉄(現JR)青梅線となったが,現在は東京駅との間に直通電車が運転されている。…

※「青梅縞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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