霊安寺跡(読み)りようあんじあと

日本歴史地名大系 「霊安寺跡」の解説

霊安寺跡
りようあんじあと

[現在地名]五條市霊安寺町

光仁天皇皇后井上内親王の霊を弔うために建立された寺であったが、現在は廃され霊安寺町満願まんがん(高野山真言宗)に合併された。満願寺の南、小径を隔てた小台地を本堂の跡といい、小字名に大御堂前おおみどうまえが残る。「日本後紀」延暦二四年(八〇五)二月六日条に「造一小倉於霊安寺、納稲卅束、又別収調綿百五十斤、庸綿百五十斤、慰神霊之怨魂也」とあり、弘仁七年(八一六)には伽藍はあるが法会を行わないとして正税四千束を勅によって納めたことが「類聚三代格」にみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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