青女(読み)セイジョ

デジタル大辞泉 「青女」の意味・読み・例文・類語

せい‐じょ〔‐ヂヨ〕【青女】

《「淮南子えなんじ」天文訓から》霜・雪を降らすという女神。転じて、霜や雪。

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精選版 日本国語大辞典 「青女」の意味・読み・例文・類語

せい‐じょ‥ヂョ【青女】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 霜・雪を降らすという女神。転じて、霜や雪をいう。
    1. [初出の実例]「青女触来菊上霜、寒風寒気蘂芬芳」(出典:新撰万葉集(893‐913)上)
    2. 「霽、青女如雪白水始結氷、寒威頗難忍者也」(出典実隆公記‐文明一五年(1483)一一月五日)
    3. [その他の文献]〔淮南子‐天文訓〕
  3. 年齢が若く世慣れない女。身分の低い女。あおおんな。また、年若い人妻。または、自分の妻をへりくだっていう。
    1. [初出の実例]「於女房局辺〈御所近〉、強姧其青女之間、事及闘諍」(出典:玉葉和歌集‐承安五年(1175)七月七日)
    2. 「九条愚息青女小恙云々、件脈躰事等俊通朝臣相語、積聚虫、血道等云々」(出典:実隆公記‐明応六年(1497)一一月二三日)

あお‐おんなあををんな【青女】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 年が若く、世なれない女。また、宮仕えをしない普通の女。
    1. [初出の実例]「以武蔵国丸子荘、賜葛西三郎清重、今夜御止宿彼宅、清重令妻女備御膳、但不其実、為入御結構他所青女之由言上云々」(出典:吾妻鏡‐治承四年(1180)一一月一〇日)
  3. あおにょうぼう(青女房)〔改正増補和英語林集成(1886)〕

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世界大百科事典(旧版)内の青女の言及

【青侍】より

…用例は《中右記》《明月記》をはじめとする院政期以降の古記録や,《今昔物語集》《古今著聞集》《平家物語》《宇治拾遺物語》等々の文学作品にみられる。女性に関しては青女房,青女の用例がある。【玉井 力】。…

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