青海庄(読み)おうみのしよう

日本歴史地名大系 「青海庄」の解説

青海庄
おうみのしよう

新津にいつ丘陵西部から信濃川沖積低地にかけて、現加茂市を中心に三条市東部などに及ぶ一帯にあったと思われる庄園。なお古代の蒲原かむはら青海あおみ(和名抄)をこの辺りに比定する説もあり、加茂には式内社に比定される青海神社もあるが、庄園とのかかわりは明らかではない。「吾妻鏡」文治二年(一一八六)三月一二日条に載る乃貢未済庄々注文に「高松院御領青海庄」とみえる。高松院は鳥羽天皇皇女で二条天皇中宮となった妹子内親王である。同院領はその後長講堂領を経て宣陽門院に伝えられたとされるが、建久二年(一一九一)一〇月の長講堂所領注文(島田文書)には青海庄はみえない。承久二年(一二二〇)と思われる九月一〇日付の中宮大進源知親請文(「民経記」裏文書)によると青海庄に造内裏役が賦課されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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