最新 地学事典 「青野山火山群」の解説
あおのやまかざんぐん
青野山火山群
Aonoyama volcano group,Aono volcano group
島根県鹿足郡津和野町から山口県にかけて分布する溶岩円頂丘群。20以上の溶岩円頂丘からなり,底径400~1,700m, 比高100~400mのものまで,いずれも底径:比高が4:1。岩質は角閃石安山岩からデイサイトで一部黒雲母の微斑晶を含む。溶岩中には角閃岩相変成岩・斑れい岩・花崗岩類の捕獲岩が報告。その分布から北部と南部に分けられる。北部は青野山を中心として鍋山・地倉山・子青野山・枯木山・菊芳山・町田山・雲井峯・大陰山・三原山などの溶岩円頂丘群で,これらは上部古生界や石英斑岩・石英閃緑岩を基盤とし,ほぼ北東~南西方向に配列している。南部は島根県鹿足郡から山口県周南市(旧徳山市)にかけての鳶ノ子山・盛太ヶ岳・円山・白井岳・千石岳・金峰山・四熊ヶ岳・嶽山・長者ヶ原の各火山からなり,三郡変成岩類や白亜紀の花崗斑岩を基盤とする。各溶岩の化学組成は,Al2O3・Sr・Baに富んでおりTiO2およびYに乏しく,アダカイトの特徴に類似。四熊ヶ岳・嶽山・千石岳は,他の溶岩に比べK2Oに富んでいる。青野山火山群の噴出年代はK-Ar法により1.28~0.2Maの年代が報告されている。
執筆者:永尾 隆志・角縁 進
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

