静林寺跡(読み)じようりんじあと

日本歴史地名大系 「静林寺跡」の解説

静林寺跡
じようりんじあと

[現在地名]高知市比島町二丁目

比島ひじま山の東南麓にあった。天台宗。比島山円光院と称した。創建については不詳だが、古くは正覚しようがく院と称し、高野山西院さいいん谷の行人方寺院正覚院の兼帯であった。「皆山集」は二代藩主山内忠義開基となり創建という。藩主山内氏の高野信仰によってあつい保護を受けたようで、元和三年(一六一七)四月一四日付で忠義は高野山正覚院宛に「土佐国之事、当家一族付諸奉公人寺方町方国民等高野山正覚院檀那相定上者、永代不可有相違、並入国諸奉公人当国住居之輩、是又国主代々如書付可准国之檀那所詮一山之可被任御寺法也」という書状(「南路志」所収)を出し、土佐国一円の者はすべて正覚院の檀家となるとし、翌四年正月吉日をもってその名簿を提出している(同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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