非単調論理(読み)ひたんちょうろんり(その他表記)non-monotonic logic

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「非単調論理」の意味・わかりやすい解説

非単調論理
ひたんちょうろんり
non-monotonic logic

不完全な情報のもとでの人間の常識的推論をモデル化した論理規則。通常の古典論理からはずれる論理。通常の論理的な取り扱いは,あらかじめ与えられた公理と,定理を導き出す推論の規則で構成されている。導かれた定理を公理として付加しても,最初の体系から導かれる定理の集合は変化しない。また,公理から肯定も否定もできない命題を新たに公理として追加すると,導かれる定理の集合は大きくなる。さらに,公理を削除すると,導かれる定理の集合は小さくなる。この性質は,導かれる定理の数が公理の数と比例関係にあるとみなせるため,「単調である」といい,この論理を単調論理と呼ぶ。これに対して,新たな公理の追加が,導かれる定理集合の大きさの増大とつながらない論理もある。このような論理を「非単調である」あるいは非単調論理と呼ぶ。われわれが,日常生活の中で不確かな事柄仮定して (その仮定が正しいとして) 物事を推論して結論を得ることがある。このとき,最初に仮定した事柄が正しくないとわかった時点では,それまでの推論結果 (命題,定理) を事実に反するものとして捨てなければならない。このような過程は非単調論理による定式化の対象となる。

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