靫・靱(読み)ゆき

精選版 日本国語大辞典 「靫・靱」の意味・読み・例文・類語

ゆき【靫・靱】

〘名〙 (後世は「ゆぎ」) 武具の一つ。細長い箱形をなし、中に矢をさして背に負うもの。埴輪単独でまたは男子が背に負った形でみられ、古墳壁画にもみられる。木の表面を張り包む材質によって、錦靫・蒲靫などがある。平安時代以来の壺胡籙(つぼやなぐい)に当たる。古墳時代盛行。奈良時代以後は衰退する。
書紀(720)推古一一年一一月「是の月に、皇太子天皇に請したまひて、大楯及び靫〈靫、此をば由岐(ユキ)と云ふ〉を作り」

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