音声スペクトログラフ(読み)おんせいスペクトログラフ(その他表記)sound spectrograph

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音声スペクトログラフ」の意味・わかりやすい解説

音声スペクトログラフ
おんせいスペクトログラフ
sound spectrograph

ソナグラフともいう。音響,特に人間の声を目に見える形に記録して分析をする装置。まず音声を回転円板に磁気録音する。次にそれを繰返し再生しつつ帯域フィルタなどを用いて波形周波数分析し,その周波数スペクトルの時間的変化を記録紙上に記録する。得られた記録をスペクトログラム (ソナグラム) といい,音声のいろいろな特徴が図形的に表示されている。特にフォルマント構造やその変移,声の高さの変化などを知るのに使われる。フォルマントの濃淡模様はビジブルスピーチともいう。人間の声の分析や矯正に用いられるほかに,時間的に急激な変化をする振動の分析などにも使われる。なお,ソナグラフは元来商標名であるが,普通名詞として使われることがある。

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世界大百科事典(旧版)内の音声スペクトログラフの言及

【ソナグラフ】より

…第2次世界大戦中に開発された音響分析器械で,発話における言語音声(音声学)のように,短い時間に次々にその構成要素が変わっていく音を分析するのには便利な装置である。正式には音声スペクトログラフsound spectrograph,また通称単にスペクトログラフとも称し,これによって得られる図形をスペクトログラムspectrogramというが,しばしばその商品名であるソナグラフの名で呼ばれ,その図示をソナグラムsonagramという。 図1は母音[a]のソナグラムを示している。…

※「音声スペクトログラフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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