音波断層観測法(読み)おんぱだんそうかんそくほう(英語表記)acoustic tomography

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音波断層観測法」の意味・わかりやすい解説

音波断層観測法
おんぱだんそうかんそくほう
acoustic tomography

音波を利用する海洋観測方法の一つ。海洋中に数点の発信器と受信器を置き,さまざまな経路を経て伝わる音の到着時間の差から,海洋内部の音速分布,水温,流れの構造を推定する。X線撮影法コンピュータ断層撮影原理を海洋に応用したもので,1979年アメリカ合衆国のウォルター・H.ムンクらによって提唱され,1981年にバミューダ諸島沖で 4台の送信器,5台の受信器を使用して初めて実験された。海洋内部の構造の変化を知る手段として注目され,日本では海洋研究開発機構が中心となって海洋音響トモグラフィーシステム考案,実験が行なわれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android