音響音声学(読み)おんきょうおんせいがく(その他表記)acoustic phonetics

精選版 日本国語大辞典 「音響音声学」の意味・読み・例文・類語

おんきょう‐おんせいがくオンキャウ‥【音響音声学】

  1. 〘 名詞 〙 話者の口から発せられた音声が、聞き手の耳に入るまでの物理的な音波を分析する音声学の一分野

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音響音声学」の意味・わかりやすい解説

音響音声学
おんきょうおんせいがく
acoustic phonetics

言語音の物理的・音響研究をする分野。言語音の伝達は,調音,それから出る音声波,そしてそれの知覚の3つに大きく分けられ,それぞれを研究する分野を調音音声学,音響音声学,聴覚音声学という。また,調音面とその他の2つに分け,音響音声学に聴覚面を含むこともある。音響の研究は,器械実験設備に依存するために調音の生理学的研究に比して遅れていたが,第2次世界大戦後音声スペクトログラフが開発され,コンピュータと結びついてフォルマントの研究を中心に急速に進展した。さらに自由に人工的に言語を合成してつくりだし,それを用いることにより知覚の研究が進められている。

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世界大百科事典(旧版)内の音響音声学の言及

【音声学】より

…この三つの局面に対応した音声学が成立する。つまり(1)話者がいかにして言語音声を発するかを生理的に分析する調音音声学articulatory phonetics,(2)言語音声を音波として物理的に分析する音響音声学acoustic phonetics,さらに(3)聞き手が音声音波をどのように聞き取るか心理的に分析する聴覚音声学auditory phoneticsの3分野に分かれる。(1)の調音音声学は調音活動の観察や実験を通し19世紀末からH.スウィート,ジーフェルスE.Sievers,O.イェスペルセンなどにより綿密に研究され科学として確立されるにいたった。…

※「音響音声学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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