頭血腫(とうけっしゅ)(読み)とうけっしゅ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「頭血腫(とうけっしゅ)」の意味・わかりやすい解説

頭血腫(とうけっしゅ)
とうけっしゅ

頭血腫(ずけっしゅ)ともいい、分娩(ぶんべん)時におこる新生児骨膜血腫で、新生児が狭い産道を通過するときに強い圧迫を受けて頭蓋(とうがい)の変形をきたし、骨膜と頭蓋骨の間に血腫を生ずる場合をいう。表面上は単なるこぶと同じであるが、頭血腫ではその範囲が縫合線を越えることがなく、このことにより産瘤(さんりゅう)、皮下血腫、帽状腱(けん)膜下血腫と区別される。約1か月程度で吸収されるが、ときに吸収されずに広範な石灰化を残す場合もある。

[加川瑞夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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