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産瘤 サンリュウ

デジタル大辞泉の解説

さん‐りゅう〔‐リウ〕【産×瘤】

分娩の際に、胎児頭部などが鬱血(うっけつ)して体液がたまり、こぶ状になったもの。生後数日で消失する。

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家庭医学館の解説

さんりゅう【産瘤 Caput Succedaneum】

[どんな病気か]
 分娩(ぶんべん)が進み、胎児(たいじ)の先進部分(頭位(とうい)分娩では頭、逆子さかご)のときは臀部でんぶ))が子宮から外に出てくると、出ている部分には圧迫がないため、体液がたまりやすくなり、浮腫(ふしゅ)(むくみ)が生じます。お産に時間がかかると、この皮下浮腫が大きくなり、ときには暗赤色コブのようにみえます。これが産瘤です。
 生後2~3日で自然に消失します。治療の必要はありません。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんりゅう【産瘤 caput succedaneum】

胎児が産道を通過するときに先にでてくる部分にできるふくらみをいう。正常の頭位分娩では頭頂部にできるが,顔が先にでてくる顔面位分娩では顔に,骨盤位分娩では臀部にみられることがある。先にでてくる部分が子宮や腟壁で強く圧迫され,鬱血(うつけつ)が起こって,血球血漿が血管から漏出してくるために起こる。初産のときや難産のときにできやすい。ふくらみはやわらかく,境は不明りょうで,表面の皮膚には出血斑がみられることがある。

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大辞林 第三版の解説

さんりゅう【産瘤】

胎児が産道を通過する際、その先進部(多くは頭部)が鬱血うつけつし、浸出した血漿けつしようが集まってできる軟らかいこぶ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

産瘤
さんりゅう

分娩(ぶんべん)中に胎児が狭い産道を通過する際、胎児の先進部が主として子宮口に圧迫されてその一部にうっ滞性の浮腫(ふしゅ)を生ずることがあり、これを産瘤という。普通は紫色で、しばしば点状出血を伴う。頭位の分娩が多いので、頭頂部にみられる場合がもっとも多い。分娩直後に著明であるが、出生後24時間前後で消失する。
 なお、新生児頭血腫(とうけっしゅ)も同じく頭部に生ずる腫瘤であるが、これは頭蓋骨(とうがいこつ)の骨膜下出血であり、皮下組織内のうっ血や浮腫である産瘤とは異なる。また頭血腫は、生後2~3日で著明となり、消失までに1~3か月かかることでも区別される。[新井正夫]

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世界大百科事典内の産瘤の言及

【出産】より

… 児頭の頭蓋骨は縫合によりゆるく結合しているために,比較的狭い産道を通過する際に児頭の左右頭頂骨は多少重なり合い,圧を強く受ける側が圧の弱い側の下に入り,児頭は長軸方向に延長される。児頭は陣痛により圧迫されるが,破水後は児頭先進部は大気圧を受けるのみで,子宮内にある胎児部分に比べて陰圧となるので,児頭先進部に鬱血(うつけつ)をきたし産瘤(さんりゆう)を形成する。産瘤は分娩後24時間~36時間で消失する。…

※「産瘤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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