石灰化(読み)せっかいか

日本大百科全書(ニッポニカ)「石灰化」の解説

石灰化
せっかいか

動物の組織カルシウムが塩として沈着する現象をいう。脊椎(せきつい)動物のは主としてリン酸カルシウムが炭酸カルシウムとともに沈着する。骨組織をつくる骨芽細胞はアルカリ性リン酸酵素に富み、それが細胞外に分泌されるとそこにリン酸イオンが増加し、これがカルシウムイオンを招いて石灰化がおこるとされている。老化現象としての軟骨や靭帯(じんたい)の石灰化、結核病巣の石灰化、代謝障害による石灰沈着病なども知られている。無脊椎動物における石灰化の例は棘皮(きょくひ)動物の原腸胚(はい)期の骨片形成、軟体動物の貝殻形成、甲殻類の表皮の甲化などがある。ザリガニなどある種の甲殻類は脱皮によるカルシウムの損失を防ぐため、胃の中に胃石としてカルシウム塩を蓄えることが知られている。

[守 隆夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典「石灰化」の解説

せっかい‐か セキクヮイクヮ【石灰化】

〘名〙
① 動物体の組織に、血液中のカルシウムが燐酸塩・炭酸塩として沈着すること。脊椎動物の骨や歯、貝類の貝殻などにみられる。
※ストマイつんぼ(1956)〈大原富枝〉「レントゲンの結果は、左右の肺に昔の病巣の石灰化した跡を点々と映しましたが」
② 古生物の遺骸などが石灰の浸透によって化石化すること。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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栄養・生化学辞典「石灰化」の解説

石灰化

 無機質化ミネラル化と同じ意味に使われる場合が多い.軟骨や骨にカルシウムが沈着する現象,組織やその病巣などにカルシウムが沈着したりする現象のこと.

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