血腫(読み)けっしゅ(英語表記)hematoma

翻訳|hematoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

血腫
けっしゅ
hematoma

ともいう。出血の結果,相当量の血液が1ヵ所にたまり,凝固して腫瘤状になった状態をいう。各種の原因で体のいろいろな部位に起り,それによって耳血腫,動脈血腫,硬膜下血腫などに分けられる。血液が凝固せず,流動性を保つこともある。暗赤色を呈する。

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デジタル大辞泉の解説

けっ‐しゅ【血腫】

内出血によって組織内に血液がたまり、こぶのようにはれあがったもの。皮下血腫、脳硬膜下血腫などがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

けっしゅ【血腫 hematoma】

もともと内腔のない組織や臓器内に出血し,血液が1ヵ所にたまって腫瘤状となった状態をいう。内腔のあったところや管状ないし囊状の臓器内に出血し,血液がたまった状態は血瘤hematoceleとよばれ,血腫とは区別されている。また血腫は腫瘤状で血液の塊を形成するが,広い範囲にわたって境界が不明りょうに血液が浸み出した状態は血性浸潤とよばれている。血腫の形成により,周囲組織を圧迫し出血のもととなった血管を圧迫して,出血を止める効果がみられることもある。

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大辞林 第三版の解説

けっしゅ【血腫】

内出血により、体内の一か所に血液がたまってこぶのように腫れあがったもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

血腫
けっしゅ

臓器や組織内における出血は、大きさによって、点状出血、斑(はん)状出血、血腫に分かれ、血腫とは、出血した血液がひとかたまりとなってたまった状態をいう。病理学的には、心嚢(しんのう)血腫、卵管血腫、硬膜下血腫などが重要である。心嚢血腫は、心臓の壁が心筋梗塞(こうそく)などで弱くなり、破綻(はたん)した結果、心嚢内に多量の出血をきたしたものであり、これによって心機能が抑圧された状態を心タンポナーデとよび、急性死の原因となる。卵管血腫は、卵管妊娠などによって卵管に血液が貯留した状態をいい、ときに破裂して大量の腹腔(ふくくう)出血の原因となる。また、頭部や脳に外傷を受けた場合には、硬膜下に出血して、硬膜下血腫を形成することもまれではない。硬膜下血腫では、外傷後、数週間を経て、初めて症状を呈することもあるので、注意を要する。分娩(ぶんべん)の傷害として新生児におこる硬膜下出血、硬膜下血腫は、重要な死因の一つとされている。[渡辺 裕]

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世界大百科事典内の血腫の言及

【出血】より

…また,体外への出血の外出血と,組織内または体腔内にみられる内出血とがあり,うち皮下組織内の出血を皮下出血という。出血の大きさにより,点状出血,斑状出血,組織内に広い範囲にわたってみられる血性浸潤などがあり,また1ヵ所に血液がたまって腫瘍状を呈する血腫,体腔または管状・囊状の臓器内に出血してたまった血瘤がある。出血を起こした部位ないし臓器により,鼻出血,消化管からの吐血,大便に混じってみられる下血(吐血,下血を総称して消化管出血という。…

※「血腫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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