頭部の解剖図

六訂版 家庭医学大全科 「頭部の解剖図」の解説

頭部の解剖図
(外傷)

 頭部の基本的な構造は、脳が頭蓋骨(ずがいこつ)という入れ物に入っている状態といえます(図2)。頭蓋骨よりも外側頭蓋外(ずがいがい)といい、頭部軟部組織がおおっています。頭蓋骨よりも内側頭蓋内(ずがいない)といい、脳が髄膜(ずいまく)に包まれた状態で存在します。脳に対して影響を及ぼす頭蓋内の損傷有無が、頭部外傷では問題になります。

 髄膜は外側から硬膜(こうまく)くも膜軟膜(なんまく)の3層構造になっています。硬膜は頭蓋骨の内側にぴったりと張りついている、厚紙のようなしっかりした膜です。くも膜は薄く弱い膜で、ピンセットでつまむと破れてしまいます。軟膜は脳の表面そのもので、はがすことはできません。くも膜よりも内側を、無色透明脳脊髄液(のうせきずいえき)が満たしています。


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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