願楽寺(読み)がんらくじ

日本歴史地名大系 「願楽寺」の解説

願楽寺
がんらくじ

[現在地名]黒部市生地

生地いくじ集落の中央に位置し、寺の裏は富山湾。瑞鳳山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。願楽寺略縁起(寺蔵)によれば、当寺開基宗玄房は長井斎藤実盛の次男斎藤六と称する(→浄永寺。貞享二年寺社由緒書上には、文禄五年(一五九六)宗意という僧が建立し、寺屋敷は地子地とある。万治元年(一六五八)いろは川(現黒部川)の大洪水により、飯沢いいざわ村にあった願楽寺は過去帳および仏像などを流失した。「城端別院善徳寺史料」によれば、万治三年飯沢村肝煎太郎左衛門と同村清左衛が井波瑞泉いなみずいせん寺・城端善徳じようはなぜんとく寺に対し、飯沢村願楽寺宗善が生地村への所替を願出るにつき、寺社奉行からも許可されるよう願出た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android